より早く楽曲を完成させるために重要なこと

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ダッシュ

世の中には一日に何曲もの楽曲を完成させられる人がいます。反対に一曲完成させるのに数週間の時間を要する人もいるでしょう。

この差はいったいどこから生まれるのでしょう?作曲歴の違いでしょうか?センスの違いでしょうか?

これらもあながち間違いではないでしょうが、決定的な差というわけではないと私は考えています。より早く楽曲を完成させるためにはいったい何が重要なのか?

今回はそれについて解説していきたいと思います。

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明確な完成イメージを持つ

早く楽曲を完成させるには、その曲の「完成イメージ」を頭の中でいち早く作り上げることが重要になります当たり前に思う方もいるかも知れませんが、この完成イメージが曖昧なまま作曲を進めている人って多いと思います

完成イメージとは

曲の完成イメージとは、簡単に言うとどんな曲を作ろうとしているのか?どんなジャンルなのか?歌ものなのかインストなのか?といったことをまとめたものです。ここで例に挙げたくらいなら誰でもイメージできてると思いますが、さらに踏み込んだ具体的なイメージを持たないと作業中に迷子になってしまいます。

イメージをより具体的に

データ

例えば「ピアノをメインに使った悲しげな曲」を作ると過程します。さぁ、皆さんはどうしますか?とりあえず「悲しげ」というからにはマイナー調にでもしましょうか?

しかし、ここに大きな落とし穴があるのです。「悲しげ」と一言にいっても様々な悲しい感情があります。例えば「最愛の人を亡くしてしまった悲み」と「楽しみにとっていたケーキを家族に食べられてしまって悲しい」とでは、明らかに悲しいという感情の質が違いますよね?

当然、この質の違いは作曲する上でも重要なヒントになります。前者ならマイナー調で重く暗い楽曲をイメージして書いても問題なさそうですが、後者で同じようなアプローチをしていては明らかに「なんか違うな」となるわけです。

つまり「ピアノをメインに使った悲しげな曲」という程度では情報が明らかに不足しているため、作業を進めていくと迷子になる可能性が高いということ。これが「明確な曲の完成イメージを持つ」ことが重要だと言う理由です。

どのような悲しさを表現したいのか?そのためにどんな音色のピアノを使うのか?など、イメージをより具体的にするだけで作曲中に迷うことは圧倒的に少なくなってきます

早く完成させられる人とそうでない人の差

作曲が早い人はとにかく表現したい曲のイメージがしっかり固まっていますだからDAWで作業を始めてもほぼ迷うことなく、最後まで一気に作り上げることができるのです。もちろん最初はイメージが曖昧なこともありますが、作曲を進めながらイメージもどんどん具体的に固めていくのです。

そして、作曲中に試行錯誤するにしても頭の中にある完成イメージに近づくのか、それとも離れるのかがもっとも重要な判断基準になります。なので、たまたますごいかっこいいフレーズが出てきても、それがイメージから離れてしまうようなら迷わず却下します。

こういったことができる人は総じて、できない人に比べて曲を仕上げるのが早い傾向にあります。

作曲は例えるなら旅行に似ている

突然ですが皆さん、旅行に行くことをイメージしてみてください。

まず皆さんが旅行に行こうと思ったなら一番最初に決めることがありますよね?そう「行き先、目的地」です。この「目的地」が決まってないと計画の立てようがありません。

少し具体的に説明していきます。

例えば、大阪を出発して東京スカイツリーを見に行くと仮定しましょう。ここでは東京スカイツリーが目的地となります。東京スカイツリーという目的地がはっきりしていれば、大阪を出発してどのような経路を通るのか、交通手段は何を使えばいいのかなど調べればすぐにわかりますよね?道中迷って間違った方向に行くこともあるかも知れませんが、すぐに気付いて軌道修正することが可能でしょう。

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しかし、この目的地がはっきりしていなければどうでしょう?例えば、漠然と大阪から関東圏を目指すことにします。とりあえず、進む方角はわかりますので東に向かうとしましょう。しかし、最終的な目的地がはっきりしていないので関東圏に無事入れたとしても、どこでこの旅を終わらせればいいのかわかりませんよね?

このあたりまで説明すればピンとくる方も多いのではないかと思います。ここでいう目的地を先に説明した「完成イメージ」に置き換えてみると、この完成イメージを具体的にすることがどれだけ重要かわかると思います。

完成イメージが曖昧な状態で作曲を進めるのは、先ほどの旅行の例で言うと「とりあえず関東圏を目指そうか」と言っているものと同じです。なんとなく進むべき方向性は見えているが具体的な目的地がないからただ彷徨うだけ。作曲に置き換えると「なんかそれっぽい感じに曲が出来上がってきたけど、さぁこの先どうしようかな?」という状態です。実際の旅行なら目的なき旅としてそれも一興でしょうが、音楽制作が目的なき旅では困りものですよね。

また「曲をどこで完成にすれば良いのかわからない」という方を見かけますが、それは目的地をどこにするかを定めずに作曲を進めてきたのが原因でしょう。東京スカイツリーが目的地だと決めていれば、その東京スカイツリーに到着した後に「ここで終わりにして良いのだろうか?」と悩む人なんてまずいないですよね?(深い意味として捉えちゃダメですよ笑)自分が表現したい事柄を全て表現できたと思ったらそこがもう終着点です。

もっとシンプルに考えると東京スカイツリーという明確な目的地が決まっていれば、そこに向かって進めばいいだけなのです。飛行機を使おうが新幹線を使おうが、極端な話大阪から歩いて向かっても良いわけです。目的地に向かって進んでるのならね。

向かう場所がわかっていないから迷うのです。終わりどころがわからなくなるのです。

まとめ

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最後に、まだ直接的に言葉にしてなかったのでここで述べさせていただきます。

曲を早く仕上げられない理由は「迷う」ことにあります。迷って考える時間が増えればそのぶん完成が遅れます。つまり、作曲の最中に迷うことが少なくなれば必然的に完成が早くなります。

もちろんより完成度を高めるために思考錯誤して時間を費やすことも必要です。しかし、こういった挑戦的な試行錯誤以外のところにはあまり時間をかけないようにしたいですよね。

ちなみに単純に作業が遅い方の場合(MIDIの打ち込みやDAWの設定、操作など)は、とにかく数をこなして体に染み込ませるしかないので、とにかく手を動かすようにしましょう。(ショートカットキーを覚えるのも結構効果的です)

また今回の内容を踏まえた上で、さらに早く曲を仕上げられるようになるにはとにかく沢山の曲を作り、経験を重ねる他ないでしょう。愚直に努力し続けましょう!

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