前回でようやくミックスが終わり投稿まで目前となりました。
今回で投稿するまでを一気に駆け抜けたいと思います。
というか、もう話す内容があまりないです(笑)
これまでの記事はこちらから↓
進捗状況
作曲下準備作曲編曲レコーディング(Gtのみ)作詞ボカロ調声ミックス- マスタリング
- 投稿用動画制作
- ニコ動へ投稿
ようやくここまできましたね。
もうあと一息です。
マスタリング
マスタリングは再生が想定される媒体に合わせて音質や音圧感、ステレオ感を最終調整する段階だと捉えていますが、全くの見当違いかもしれません。それくらいマスタリングというのは謎です。
とりあえず、ここから紹介するのはあくまで私個人が勝手にマスタリングと称している作業であることだけ念頭においといてください。
1.INTENSITY
前回マスターに挿したコンプの後に魔法のプラグイン「INTENSITY」を挿します。
zinaptiqの謎技術で音が明瞭化するプラグインで、とりあえずこれを挿しとけば勝手に現代的な音になって音圧が上がるヤバイやつです。
これはエキサイターで2MIXに味付けを加えているような感覚で使用しています。
かなり過激な掛かり方をするのでMIXバランスをうまいこと調整して、あくまで自然な感じに明瞭化されるようにします。というか、MIXを調整しないと異常にリバーブ成分が明瞭化されて気持ち悪いことになります。
2.Weiss MM-1+BUTE Limiter
次はインサートスロットをいくつか空けて「Weiss MM-1」というマキシマイザーと「BUTE Limiter」というリミッターをインサートします。
まずMM-1側で狙っている音圧、ラウドネスレベルにまで持ち上げます。
さて、ここで投稿先についておさらいしますがニコニコ動画とYoutubeの2カ所に投稿するつもりで考えています。
そこで考慮しておきたいのが「ラウドネスノーマライゼーション」です。
ニコニコ動画ではまだ一部でしかラウドネスノーマライゼーションは適用されていないので、あまり気にすることなくラウドネスレベルを上げて海苔波形にしても問題ないと思いますが、Youtubeでは-13LUFSを超える音源に対しては音量を抑える処理が自動的に施されます。
なので、Youtubeに投稿するなら-13LUFSを目安にしたラウドネスレベルでマスタリングするのが無難だということになります。少なくとも、ラウドに聴かせるためだけに音質やダイナミクスを犠牲にするのは不毛と言えるでしょう。
こういった理由で、本来ならニコニコ動画とYoutubeとで2種類のマスターを作成すべきなのでしょうが、なんかもう面倒くさいのでニコニコ動画にも-13LUFSあたりを狙ったマスターで投稿しようと思います。
遅かれ早かれ、ニコニコ動画も全面的にラウドネスノーマライゼーションは導入されるでしょうから、今のうちからそのあたりを考慮した音源を投稿していておくのもアリかと思います。
ただ、現状においてはニコ動に投稿されている他の方々の音源と比べて音量が小さく感じることでしょうね。
ということで、-13LUFSくらいになるようMM-1でマキシマイズします。
さらにMM-1にいくつか用意されている「Style」から音源に合うものを選びます。
ここでは「wide」選択しました。
また、「Amount」や「parallel mix」も適宜調整しています。
次に、BUTE Limiterのほうで-0.1dbでピークをリミッティングします。
MM-1にもリミッターの機能があるのですが、BUTE Limiterのほうがリミッティングに関しては優秀なのでこちらを使っています。
3.Ozone6(マルチバンドコンプ)
先ほどのINTENSITYとMM-1の間に「Ozone6」をインサートします。
なぜバージョンが6なのかというと、アップグレードしてないからです(笑)いい加減、最新にアップグレードしたいのですがなかなかタイミングが合わず、いまだに6のままなのです。
ここまでのルーティングをまとめると
「INTENSITY」→「Ozone6」→「Weiss MM-1」→「BUTE Limiter」
という順番になっています。
さて、このOzoneではマルチバンドコンプのみ使用します。
マキシマイズすると多かれ少なかれ音のバランス崩れてきます。あるいは、バランスが悪い部分がより顕著になってきます。そのバランスを整えるためにマルチバンドコンプを使って調整するのです。
ここではボーカルやキック、ベース等の低音域で出すぎているような感じだったので、それらを抑えるように処理しました。
4.Ozone6(ディザー)
マルチバンドコンプだけで良い感じに処理できたかなと思うので、仕上げにインサートスロットの最後尾にまたしても「Ozone6」をインサートしディザーとして使用します。EQ等も挟む場合があるのですが、今回は必要ないと判断しました。
最終的なルーティングとしては
「INTENSITY」→「Ozone6(マルチバンドコンプ)」→「Weiss MM-1」→「BUTE Limiter」→「Ozone6(ディザー)」
の順番になっています。
ということで、これにて音源は完成ということでバウンスしてしまいます。
動画制作
音源が完成したら次は動画として、ニコニコ動画やYoutubeに投稿できるファイルへと仕上げていきます。
今回はpiaproに投稿されているイラストの中から、曲のイメージに合うものかつ動画での使用を許可されているものをお借りして、1枚絵に歌詞が流れる動画として作成していきます。
絵心の無い私としては、こういった場でイラストを投稿している方々には本当に頭が上がりません。この方々のおかげで、動画としてなんとか曲を投稿できるのですから本当にありがとうございます。
さて、お借りするイラストを決めたら動画編集ソフトを使用して、タイトルやら歌詞を曲に合わせて入力していきます。
動画編集に関してはいつもAviutlを使用しています。adobeのプレミアとかも持っているのですが、こういった作業はAviutlのほうが個人的にやりやすいです。
本当はAviutl上で行っている処理なんかも紹介しようと当初は考えていたのですが、文字の光らせ方とか歌詞の入れ替えテクなど、私が行っている程度のものであれば他で調べてもらえば幾らでも出てくるでしょうから、ここでは割愛します。
ちなみにエンコードに関してはテキトーです(笑)
投稿できる範囲の画質や容量に収まっていれば私としてはOKなのです。
ニコ動・Youtubeへ投稿
動画の書き出しが終わればいよいよ投稿です。
いまどき投稿の仕方も調べれば誰でもわかるでしょうから割愛します。ただ投稿前に動画内の曲名や歌詞で誤字脱字がないかだけはしっかりチェックしておきましょう。投稿後に気づいても差し替えできませんからね。
私はこれまで何回かやらかしています。それも「これは自信作だ」と思ってたものほどやらかしてますので皆さんも注意してください。
ということで以下が実際にニコ動とYoutubeに投稿した完成版になります。
●ニコニコ動画
●Youtube
まとめ
さてボカロ曲の制作から投稿までの全過程を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
このブログに制作過程を記しつつ、曲を作るという非常に面倒なことを始めてしまったことに、私個人としては非常に後悔しております(笑)
当初はこんなに時間をかけるつもりではなかったのですが、結果として1曲に1年以上も掛けてしまいました。
ゆえに参考になるものがどれほどあるのか未知数ですが、それでも何か音楽制作に役立つヒントとなれれば幸いです。
ということで、ボカロ曲メイキングはこれにて終了です!