第8回目です。
前回でフルコーラスの全体像が出来上がりました。ですが、まだまだ雑な部分が残っているので、今回はそのあたりをブラッシュアップし完成度を上げていきます。
これまでの記事はこちらから↓
Cメロをブラッシュアップ
まずはCメロを固めていきます。
現状はこのような感じです。
ドラム
はじめにメロディのアクセントとなりそうな部分に寄り添うようドラムを調整し、適宜フィルなどを入れていきました。
具体的には以下のような感じで、キックを重点的に意識してメロディに合わせていっています。
●Before
●After
こちらのほうがメロディのノリが良くなったかと思います。(まだ仮ピアノがかなり邪魔してますが…)
ピアノ
続いてピアノに手を付けます。
ここではアルペジオを主軸にしつつ、オブリも多めに入れてピアノのおいしい響きが出るようにアレンジしてみました。
多少メロディの邪魔になってるかな?とも思いますが、気にしすぎると進まないのでこんな感じで進めたいと思います。(前回と同じで、バウンス時にサステインがバグっていますね)
ベース
ベースはこれまでのセクションよりも、比較的動きのある感じにしてみました。
また、この段階でセクション終わりに半小節のドラムフィルを入れてみました。これが無くても特に問題ないのですが、そのままだといまいち面白みに欠けるなと思い、意表を突くような形で手を打ってみました。
Cメロはこのような感じで良いでしょう。
落ちサビをブラッシュアップ
ギターソロである間奏3は飛ばして次は落ちサビをブラッシュアップしていきます。
現状、元のサビから適当に手数を減らしたがだけになっているので、各パート相応なフレーズに調整していきます。
ドラム
まずはテキトーすぎるドラムを直していきます。
キックの数をさらに減らし、ハイハットで最小限のスピード感みたいなものを維持しています。スネアは必要ないと思い、ここでは1打もしていません。
ピアノ
続いてピアノです。
ピアノはそのままでもいい感じだと思うので基本的にそのままです。ですが、大サビへの繋ぎである「Asus4→A」の部分だけがかなりテキトーなのでそこだけ修正します。
●Before
●After
これでかなり大サビへの繋ぎっぽくなったのではないかと思います。
ベース
ベースは落ちサビの後半から大きく変化を加えてみました。
※超低音域にちょこちょこあるノートはゴーストノート用キースイッチです
●Before
●After
落ちサビはこのような感じでいきたいと思います。
ちなみに、最後の大サビに関してはすべてそのままにしています。この落ちサビが上手く機能すれば1番、2番と同じテンション感でも大サビっぽく聴こえてきます。
間奏3(ギターソロ)をブラッシュアップ
もっともテキトーだった間奏3(ギターソロ)に手を付けていきます。
とりあえず現状はこのような感じです。
コード確認用の仮ピアノとドラムだけなのでかなり寂しいですね。
ベース仮打ち
前回このセクションだけベースを入れ忘れていたので、テキトーなルート弾きで仮打ちしていきます。
これでソロを弾くにあたって気分が乗ってきますね。
適当にソロっぽいものを
ここで久々にギターを手に取ります。
「ギターソロといえばペンタでしょ」という安易な考えから、ペンタトニックスケール主体で適当にフレーズを弾いていきます。
アドリブかつ1発録りとはいえ、我ながら下手くそですね(笑)
それは置いといて、ギターソロの流れというか”フレーズの緩急”はある程度形になったかなと思うので、これを主軸に他の楽器を決めていきたいと思います。
ピアノ
なんとなく、ここは先に上もの系を決めていきたいと思ったので、ピアノから入れていきます。
ここのピアノは結構目立つ感じのフレーズで攻めてみました。現状のギターソロに対して単純な伴奏だけでは少々弱いかなと思ったので、裏メロ的な役割とユニゾンでオケを補強するような感じを意識してみました。
ドラム
続いてドラムを決めていきます。
ギターやピアノの「ここぞ!」というフレーズに合わせるようにして、フィルを適宜入れいてみました。
これでリズムの投げやり感が軽減したので、かなり様になってきたのではないでしょうか?
ベース
ベースは先ほど決めたドラムに寄り添うような感じで打ち込んでいきます。
これで間奏3も良い感じになってきたかと思います。
後はバッキングギターが入ってきたときに改めて微調整する方向で進めていきます。
ギター本番Rec
これで全セクションの打ち込みがほぼ全て完了しました。
これだけオケがしっかりしていればギターも気持ちよく弾けることでしょう。
ということで、次は本格的なギターRecを進めていきます。
ギターの音作りを再確認
改めてギターの音を再確認します。私はリアンプはしない派(できるけど、所持している機材的に良音でリアンプできない)なので、本番をRecする前は少しシビアに音作りを確認します。
※仮Rec時のセッティングに関してはこちら
まず仮Rec時のバッキングではアンプシミュレーター前段のODを切っていましたが「もう少し歪んでてもいいんじゃない?」と思ったので、本番ではバッキング時も使用する方向に変えました。
そして、アンプシミュレーター内でEQを追加して少し音を整えました。
このようなセッティングで本番ギターをRecしていきます。
1曲通してバッキングをRec
まずは1曲を通してバッキングギターを左右1トラックずつRecします。
数テイク一気に録音して、ミスした部分やイマイチな部分を差し替えつつ良いテイクを採用していきます。
Protoolsのプレイリスト機能を使って各テイクRecしています。この方法だと部分的な差し替えも簡単なのでとても便利です。
リードギター&ソロをRec
次は部分的に登場するリードを録音していきます。
リードギターの音色もバッキングの音色を元に、フレーズに応じて適宜微調整しています。
そして先ほど仮で入れたギターソロをブラッシュアップして、本番ソロに差し替えます。
以上ですべてのギタートラックを録り終えたので、改めて打ち込みトラックを軽く見直して気になるところを微調整。
そして仕上がったフルコーラスが下になります。
蛇足的に感じるトラックもいくつかありますが、それはあとで吟味してから消すかどうかを決めます。消すのは簡単でも、あとで付け足すのは面倒ですからね。
コーラスライン(ハモリ)作成
これでもう編曲作業は終了といっていいでしょう。
次はメロディを抜きだし、満を持してボカロの調整へと進めていきます。
が、その前にメインメロディに対するコーラスライン(ハモリ)を考えておきます。ボーカロイドエディターは新しいトラックでノートをこねくりまわすのには向いていないので、この段階であらかじめ考えておきます。
作成方法は簡単です。
とりあえずメインメロのトラックを複製し、3度を基本に上下にずらして作成していきます。
このシンセ音で響きが良くても、ボカロに差し替えたときに響きが悪くなったりその逆のパターンもあるので細かいところはボーカロイドエディター上で微調整します。
またごっそりと削る部分もあるでしょうが、そのあたりはまた後で判断していきます。
まとめ
これでようやく編曲とRec作業が終了しました。(いやぁ~長かったですね)
投稿までの過程で最も大変な作業が終わったのでとりあえずは一安心です。なにより、ちゃんと曲として成立してよかった(笑)
とはいえ、まだまだニコ動投稿までの作業は残っていますので地道に進めていきたいところです。
次回はやっとボーカロイドの調整、同時に作詞の段階へと入っていきますよ。